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南極クルーズ

人の住まない大陸へ

 30分ほどブリッジにあがって風景を眺めています。船内放送でビーグル水道を通り抜けるとのこと。思っていたのより、ずいぶんと広い海域です。1時間くらいすると、両側に海が広がりました。
 船はゆっくりと揺れ始めました。気持ちの良い揺れ。ドレーク海峡に出たのでしょう…たぶん。
 船の後部から南アメリカ大陸がゆっくりと小さくなっていきます。
天気は快晴。フラムは大きくゆっくりと揺れながらドレーク海峡を進んでいくのでした。


 

ドレーク海峡でウェルカムパーティ

 陸地がだいぶ離れたあたりで、ウェルカムパーティがはじまりました。
操船クルー、エクスペディションチーム、レストランクルーの挨拶。
船長の背が抜きんでて高い。195センチくらいでした。でもって笑わないので、ちょっと怖そうに見えます。
 エクスペディションチームのリーダーは女性。アニャさん。
短めのブロンドで、笑顔が可愛い人。にしてもツアーリーダー。他は大学の教授とか学者さんで構成されてて、それぞれが海洋学や南極の地理とかのセミナーを受け持っています。

安全のブリーフィングとパーティー

ビュッフェのディナーも豪華です

料理はホテルクラス。探検船的ではないですね。

 

巨大なゆりかごのように揺れを楽しむ

 
海鳥のブリーフィングをデッキで行うって放送。レストランの上のフロアで鳥を眺めています。お客さんは、望遠レンズを付けて鳥を撮りはじめました。一眼レフを持っている人が多いです。そりゃ南極ですから、気合いも入るってもんです。野生のペンギンやアザラシや氷河にクジラ。
 まだ気がつかなかったんだけど、ドレーク海峡は、ゆったりとうねっています。うねりが大きかったんで気がつかなかったんだけど、徐々に大きくなってきてきました。
 夜になって、うねりは大きくなりました。たぶん南極半島近くまで揺れるんだろうな~。でもさすがにフラム。軋む音なんてしません。冒険気分は上がっていきます。

海鳥が近づくと陸地がある目印です

眺めの良い船首の展望ラウンジ

 
 深夜でも空が真っ暗にならない夜を経て、朝デッキに出てみると陸地が見えました。南極半島です。切り立った山が海からそのまま立ち上がっている険しい、けれど荘厳な景色でした。部屋に走って戻りカメラを取ってきて夢中で写真を撮っていました。
 操舵室見学がありました。船長のハンセンは飛び抜けて大きい人で、たぶん195センチくらい。
 船の操作の説明とか、レーダーの事とか教えてくれたけど、あまりよく分かりません。ただ、感心したのは海の中がかなり具体的に分かるって事です。後になって実感するんだけど、フラムは鯨に良く出会いました。それは船乗りの勘と最新の設備のコラボレートだったんだなって思います。

南極大陸に近づきました

シャンパンが置かれていました

 

初めての南極上陸。ハームムーン島です

 南極と言えども今は夏。日差しもあり上着を着れば寒くはない。まだここは緯度は60度付近ですし。
強く太陽が照っていて、良い気分。
 初めての上陸。ハーフムーン島です。ここはヒゲペンギンの営巣地との事。野生のペンギンには初めて会います。
島へは一度に100人までと決まっているので、小型ボートに分かれて上陸です。それにしても温度は冬の東京くらい。この小島の雪の大半は溶けてしまっています。そういうところだから、ペンギンが営巣するのでしょうね。
 乗船者全員に配られるブルーのエクスペディションジャケットを着てポーラボートに移ります。思ったより乗りごごちの良いボートで快適に海を渡るのでした。
 ボートはハーフムーン島のビーチへ。エクスペディションチームは、先に到着して降船用の足台をビーチに立てて待っていました。

雪は締まっていて歩きやすかったです

島中にペンギンがいます

 

野生のペンギン、動物園とは全く違う生態です

 野生のペンギンを初めて過ごしましたが…というか普通のペンギンは意外に動けます。坂も登れるし、急いでいない人くらいの早さで歩けます…彼らは走っているのかもしれないけど。
 それに体はかなり柔らかいです。もっとも印象に残ったのは、人を恐れないこと。そして意外に勇敢なことでした。鳥が子ペンギンに近づくと、ジャンプして威嚇します。そしてヒゲペンギンはかなり睨まれると怖い表情です。
普通は、ぽよーんとしていますが。そんな表情というか雰囲気の差が大きいのもペンギンの魅力でしょう。丸まると、本当に可愛い形になるし、睨めば精悍ですね。

ペンギンの瞑想か、達観した顔つきです

頼りになるエクスペディションスタッフ

島から見えるフラムです