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ベネツィアサンマルコ広場

2026年1月8日発

人類も地上の動物の一つと認識する旅

地球の荘厳さに
圧倒される南極

 今回紹介するのは、フッティルーテンの南極航路です。
よほどのことがないと旅行先として考えることもない南極ですが、そこには地球を感じさせる荘厳な風景が溢れています。大自然の循環の中で人は生きていることが感じられる場所でした。自然を破壊すれば人もまた破壊されるだろうということが体感される場所でした。古代の人類が感じた神々がいるようなところでした。
 
Words&Photos by Masahiro Saito.
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取材協力:船旅見聞録
乗船したクルーズの情報:https://www.funatabifun.com/antarctica/japan2026/
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早朝の南極半島

 

 

南極大陸に最も近い南米からクルーズで行く

 今回は南米アルゼンチンの南端、ウシュアイアからのクルーズ。日本からは約2週間の旅でした。
 南極のクルーズは、南アフリカの喜望峰、オーストラリア、南米の最南端から出ています。行ったことはないけれど、南アフリカからは晴天の日を狙って飛行機でも行けるようです。とはいえほとんどは南米の最南端から出ます。というのは南米最南端から南極半島までは最も近く、見どころが多い旅でした。

 ウシュアイアは南米の最南端といっても、北半球であればノルウェーのオスロと同じような緯度です。そして同じくノルウェーの北端キルケネスまで行くと、完全に北極圏に入ります。でも夏のキルケネスの平地は暖流の影響と、太陽が沈まないので植物がどんどん育つ場所です。

ビストロ・レミディオスの小蟹フリット
パタゴニアにも馬がいます

 ただ経験的に思うのは、北極圏・南極圏が厳寒の地というイメージは冬だけです。
 感覚的には南極大陸の沿岸部はそこまで暖かくはありませんが、0度を越えるのは珍しくなく、氷河が最も移動する季節です。
 

ビストロ・レミディオスのプリン

ウシュアイアの空港、木造です

 南極クルーズの多くは乗客の利便性を考えてて、前日にアルゼンチンのブエノスアイレス集合です。5スターホテルで集合して、翌日の早朝フライトでアルゼンチンの最南端の都市ウシュアイアに飛びました。2時間半ほどだから、東京から沖縄のくらいの距離です。日本もそこそこ広いな~って、逆に思ったりしました。
ビストロ・レミディオスのプリン

ホテルはだいたい5スターです

 早朝にブエノスアイレスを出発し、ウシュアイアに到着して、乗船まではウシュアイアの自然を巡る短いバスツアーです。深い色の湖があって、その先に高い山脈がそびえて、夏でも雪が残っていました。
 
ビストロ・レミディオスのプリン

夏も万年雪のパタゴニア

 

南米南端、語られるほど寒くないです

 降り立ったウシュアイアは、緯度でいうなら北欧のコペンハーゲンくらいなので、そこそこ暖かい印象でした。
 出航まで時間があるからかナショナルパークを廻って、ウシュアイアの港で散歩をしました。壁が厚そうな家が多く冬は寒そうです。それにしても極南の街にしては、明るい日差しが降り注ぎます。でも見上げれば雪の残ったスイスのような、カナダのような山が連なっていました。

 夏のウシュアイアの港に着きました。南極行きの船がいくつか並んでいます。
最近では大きいクラスではなくなったけれど、それでも桟橋に舫いでいる乗船するフラム号は大きく見えます。

ビストロ・レミディオスの小蟹フリット
ウシュアイアに停泊してるフラム号

 グリーンランドやスピッツベルゲン、そして南極を回遊している、冒険仕様の客船です。
フラムの名前は、アムンゼンが北極を目指した船を継承した名前です。ちなみにオスロの博物館に実物があります。 

ビストロ・レミディオスのプリン

冒険船ですが、こんな客室もあります

 乗船時間は午後からです。少し待ち時間があってウシュアイアの街を散歩しました。
 

ビストロ・レミディオスのプリン

冬の強風で横に育つパタゴニアの木々

 簡単なパスポートチェックを済ませて、港のイミグレーションを通りますが出国スタンプとかありません。というのは「南極」っていうのが、国でないので出国ではなんですね。

ビストロ・レミディオスのプリン

日本のような風景もまたパタゴニアです

夜11時ころにやっと沈む太陽

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