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南極クルーズ

鯨と戯れ南極基地を探検

 今日は鯨と出会いました。それも3頭も!そしてウクライナのベルナンドスキー観測基地へ訪問。ここは以前イギリスの基地だったみたいです。古い基地だけど、リフォームして綺麗で風情がありました。
 ペンギンをあしらった基地のロゴマークが可愛い。こんな基地は初めて見ました。観測資金を稼ぐって目的もあるんだと思うんだけど、ここは観光客へ基地を開放していて、勝手にはまわれないけど、いろいろと見られました。

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鯨が船と会話するようにやってきた

 南米に戻る前日。三頭の鯨が船に寄り添ってきました。
フラムは鯨に良く出会いました。それは船乗りの勘と最新の設備のコラボレートだったんだなって思います。
 乗船4日目ころに操舵室見学がありましたが、船の操作の説明とか、レーダーの事とか教えてくれたけど、あまりよく分かりません。ただ、感心したのは海の中がかなり具体的に分かるって事でした。後になって実感するんだけど、クジラに出会うというのは、彼らに不審に思わせず近づいていくコツがあるようです。
 加えて、鯨が発する(人間には聞こえない)超低音波の会話に同調していくというか、それを船の振動で合わせていくのかもしれません。
 いずれにしても船長のハンセンさん、すごいです。ブリッジを振り返ると、操舵室もテンションが上っているのが見えます。
すごいですよ、鯨と会話するように船を動かすっていうのは。

ブリッジも大喜びです。スタッフのハートが伝わります

真下にクジラがいて、床の水抜き穴からも覗いていました

見ていた全員、鯨の潮を浴びながらの時間でした

 

リアルな南極基地生活を堪能しました

 面白かったのが、スポーツジムルーム。壁いっぱいにヌードピンナップが張りまくっていました。汗臭くは無いけど、獣的な男臭い気配の基地。
「女性が加わったらただでは済まないわね~」一緒にまわっている女性が。苦笑いするダンナさん。
 次への部屋へ。たぶん教授とかの研究室。机に奥さんと子供の写真が入った額があった。男臭いけど、獣ばっかりじゃないんですね。ちょっとホッとしつつ。
この基地の面白いところは、基地の中にバーがあるって事です。薬草入りのスピリッツを一杯もらう。ちょっと甘くて美味しい。ここに一年くらい居たい気分になってきました。

ジムのピンナップポスター

バーの看板がある入口

基地の燃料タンク。なんだか格好良く見えます

基地の中にあるお土産屋さん。バーもありました

倉庫の整理のようでした

 

南極最大の観光地へ行きました

 ポート・ロックロイへ。
昔は観測基地だったんだと思うけど、今はほぼ博物館になっています。6部屋くらいの家っていう感じ。50年代の南極観測がどんなだったか分かるところです。
 基地の周りはペンギンだらけで、ペンギンの生態研究にも使われているみたい。ここはミュージアムショップがあって、いろんなお土産が買えます。そして有名な、南極で初めて作られた郵便が出せる伝説のポストもあるのだった。珍しく女性が常駐している基地でした。

ポートロックロイの施設

通路が狭くペンギンを避けきれません

 ここは歩ける場所が限られていて、ペンギンが寄ってきても避けられません。というわけで、無害な人間にペンギンは寄ってきます。カメラを構えていたら、くちばしでレンズフードをコンコンされました。
 たぶん南極一訪問者が多い島です。ここだけは時間単位で客船が押し寄せるようです。

ポートロックロイの一室

ここからも郵便が出せます

 

フェアウェルパーティで人に酔う

 ディナーの後しばらくして、フェアウェル・パーティ。
船長のお別れの挨拶と、このクルーズのベストサービス賞のクルーズを表彰。手作りの出し物。スタッフ全員で、歌ってお別れ。そんなに上手くない合唱なんだけど、なんか泣けます。
 フラム。10日間過ごすにちょうどいいサイズの船。
ほとんどのスタッフは顔見知りになって、ほとんどお客さんも知り合いになります。何人かは友人になり、何人かはメールをやり取りしたり。
 日本の、本当に裏側でこんな事やってられるのは幸せだな~って思っていました。
日本から一番遠くても、丸二日でここまで来れる。世界って、思ったより小さいもんだなって思っていました。
 船の揺れと出会った人と、お祝いのワインに少しだけ酔った夜です。

船長を中心にフェアウェルパーティにて

シェフが乾杯とお礼を伝えます

 

南米大陸に戻ってきた

 朝、デッキに行ったら陸地が見えました。
地図は頭に入っています、目の前にあるのは南米大陸なのは間違いありません。
 あれ、着いちゃったの…そんな感じ。目の前に見えたのはケープ・ホーン。空気が違います。暖かい気配。人の住めるところに帰って来た感覚。ちょっとだけホッとします。
 大航海時代、多くの船がここで難破して、多くの船乗りが海に飲まれた場所。元来、そんな鬼門なんだけど、現代の動力船にとっては怖い場所ではないです。それにしても、天気は快晴。ほんの少し雲が浮いているだけで、日本の春の気分。それは、もう旅の終わりを意味しています。

南米大陸が見えてきました

揺れで2日遅れのスタッフショー

 

客船は船だけでなく人でも決まる

 
 もう船の上でやるべき事はほとんどありません。
ラウンジに行って書棚の南極の本とか動物の本を引っ張り出して眺めてました。たぶん日本に帰れば、こんなのんびり時間を使う事なんてなかなか出来ません。
 ラウンジには緩いバラード。
ねえ、これ誰歌ってるの?って珍しく昼にバーにいるエドガーに聞くとRecardo Montana、チリの歌手だよ、良いでしょ♪
楽しそうに答えてくれました。べたべたのバラード。スペイン語の舌を巻く歌い方が色っぽい。
 
ヒロなんか飲む?うん、そうだね…
レッド・ローズ・ヒップ・ティー?!
いつもレストランで飲んでいたのを覚えてたみたいです。2人でハモって、目を合わせて笑いました。
 
 最後にエドガーから借りたCD、Recardo MontanaのLa Vidaをコピーして、飛行機で聞いていました。もしかしたらこの旅で一番惹かれたのは、この船で働く人達だったかもしれないなと思いつつ。

港でスタッフがお見送り

南極のことを色々教えてくれたリーダー

エクスペディションチーム勢揃いでした

取材協力:船旅見聞録
乗船したクルーズの情報:https://www.funatabifun.com/antarctica/japan2026/

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